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浜中の酪農を支える「研修牧場」にお邪魔してきました

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浜中町の酪農を支える「浜中町就農者研修牧場」(以下、研修牧場)。

浜中町は、漁業に加え、酪農も盛んな地域ということで知られていますが、浜中町の酪農は、町外から新規就農のために移住しに来る人も多く、酪農家さんに会いに行くと、首都圏から移住してきた人もよく出会うことがあります。そして、この研修牧場は浜中町の酪農を高品質なまま維持させるべく、平成3年に浜中町農業協同組合さんにより設立され、今も活用されています。

その背景としては、後継者不足で離農が増え、浜中町の酪農が一時期衰退していた時期がありました。そこで、後継者不足を補うこと、そして既存の農家の規模拡大を目的として、この研修牧場が設立されました。この「研修牧場」のシステムは、当時は全国的にもとても先駆的な施設だったため、今から4−5年前に「カンブリア宮殿」という番組で紹介された時には、浜中町で就農を希望する人が大変増えたといいます。

専門的な知識がない人でも酪農を始められるように、「酪農の基礎から実践的技術・知識まで」という方針は設立当初から変わらず、平成16年には有限会社化し、多様な就農対応を行なっています。

(参考:浜中町 研修牧場ホームページ

研修牧場のシステムは、シフト制になっており、だいたい一週間ごとに仕事内容を変えていきます。なので、研修牧場に入ってから約1ヶ月たった時には、もうほとんどの仕事を一度経験しているほどの仕事量を任されるようで、研修牧場に入らない場合と比べると、仕事を覚えるスピードがとても早いと言います。

早速、研修牧場にお邪魔してきました。研修牧場で今研修を受けているAさんが低温殺菌した牛乳を用意してお出迎えしてくださいました。

温度は63度とのこと。65度で殺菌する人も、64度で殺菌する人もいるそうですが、Aさんは63度で殺菌すると、一番甘みが感じられて美味しいと言います。早速いただきましたが、確かに牛乳の甘さを後味でほんのり感じられ、大変飲みやすく、美味しい・・・!

Aさんの子供さんたちもいつもこの低温殺菌牛乳を飲んでいるといいます。通常、牛乳は牧場から出荷されてから消費者の口に入るまで5〜7日ほど。さらに、高温で殺菌すると、タンパク質が余分に破壊されてしまうために、体に合わない人は合わない、お腹を壊す、といった症状が出てるのかもしれません。

研修牧場は、現在96頭ほどの牛が飼育されています。この牛たちから絞った牛乳は、”バルク”と呼ばれる大きなタンクに全て流し込まれ、研修牧場には約6000リットル入るバルクが一つ装備されています。

このバルクに入る牛乳は、朝と夜の1回ずつ搾乳を行い、それを2日分でだいたい6000リットルになるそう。

なので、2日に一回バルクの牛乳を収集する作業が朝行われています。牛乳を収集してもらったあとは、バルク内の菌が繁殖しないうちにすぐ清掃。

子牛に哺乳ミルクをあげている作業に遭遇しました。牛はだいたい生後2ヶ月くらいまで哺乳でミルクを与えるそうです。だいたい、朝と11時前、そしてお昼過ぎの合計3回。このくらいになると、牛はだいたい80ー90kg。子牛でも結構重い・・・!笑

こちらがそのミルクを与える哺乳容器です。男の子の牛は、お乳が出ないので、だいたい2ヶ月間餌を与えたあとは、肉牛用として売り出すとのことでした。

なので、2ヶ月の間はオスもメスも餌は変わりませんが、2ヶ月以降、オスとメスでは餌が異なります。

オスは、肉牛となるので、”いかに太らせるか”を重視して、栄養分のある餌を与えるといいます。しかし、メスは、草をうまく消化できる胃を育てるべく、牧草に加えて、その他わかりやすくいうとペットフードのような餌も一緒に与えるそうです。

写真を撮るときに、どうしても子牛ちゃんの鼻が写ってしまいました。(笑)鼻のおくの水色のバケツに入っている餌が、先ほど述べた牧草に加えて与えている餌です。

こちらは分娩室。普段は牛がいるとのことですが、今回は残念ながら牛さんがおらず。

「牛がどのような姿だと、出産するってわかるの?」と疑問ですよね。

人間と同じように、腰骨が少し変形したり、お乳が張っていたり、あとは尻尾が上がったりしていると、出産まえだと判断できるそうです。尻尾が上がるのは、もう出産直前なので、遅いということでしたが。(笑)だいたい、出産まえの一週間から10日前にはここの分娩室に移動させるそうです。

浜中町には牛の「受精師」という仕事があり、発情しているのを農家さんが見つけると、受精師さんに連絡して、種付けをしてもらうシステムがあります。この出張、基本料金はだいたい2000円、そして種代は種の種類によっても異なるということですが、数千円とのことでした。

この大きな土の山、に見えますが、これ、牛の餌なんです。この餌は、草を短くして、さらに少し発酵させたもので、人間の食べ物でいうと「漬物」のような感覚らしいです。この餌も、メスの餌に与えているとのこと。

みなさんが馴染みのある牛の餌はこちらではないでしょうか。この餌は、もちろんこの研修牧場のスタッフさんたちが、牧草を刈り取って餌として牛に与えているものです。この丸い形が特徴的ですが、この丸の形にするために、5つの機械を使っているとのこと。

まずは、この草を刈る。そして広げて乾燥する。そして寄せる。丸める。黒いビニールでラッピングする。あの丸い形にするだけでも、これだけの作業が必要なのだと思うと、餌を確保するだけでもとても大変そうですね・・・。この牧草、もし足りなければ他のところから買い付けを行ったりするそうですが、だいたい1個1万円代とのことでした。また、この餌を作る時期は、植物がちゃんと育ってくれる春〜夏にかけて。刈る回数は農家さんによっても異なる、ということでしたが、ここの研修牧場ではだいたい6月に一度刈って、その後9月に2回目を刈るそうです。この刈るタイミングも、草の伸び具合によるそうで、早く刈ってしまうとあまり成長しておらず、栄養源も少ない草になってしまいそうですが、ここの判断が農家さんのよって様々、なのだそうです。

ここが搾乳室。12頭が入れるようになっていて、この施設が牧場には8レーンあるそうです。なので、96頭一気に搾乳が可能、とのこと。

搾乳する部分は4つ。牛のおっぱいは4つです。けれど、たまに怪我をしていて、3つしか絞ることのできない牛や、機械では絞れない牛さんもいるそうです。

研修牧場では、1頭1頭、丁寧に徹底的に管理。今どの成長段階に牛がいるのか、どの牛がどの場所に配置されているか、健康状態はどうか、といったこと全てホワイトボードや資料として可視化し、常に情報を牧場内で共有しあう体制を整えています。

こちらも、牛の健康状態や妊娠などの情報が書かれているボード。牛は番号が振ってあるので、その番号によって管理されていますが、全くのど素人が見ると、数字が暗号のように見えてくる。(笑)数字だけでどの牛か、がわかってしまう酪農家さん、とてもすごい。

今回お話をしてくれた研修生のAさん。

Aさんは、元々は東京に住んでいましたが、浜中町で就農するために、約2年前に浜中町に移住したと言います。

「なぜ浜中町を選んだのですか?」と聞くと、2つ理由があるということでした。その2つは、

①牛にとって過ごしやすい環境がある

浜中町の気候や降雨量、降雪量などを見ていると、牛にとって住みやすい地域として、Aさんにとって浜中町がもっとも理想的だと感じられたということです。

②酪農を維持することが浜中町の自然を守ることにも繋がる

浜中町にはラムサール条約にも登録されているラムサール条約がありますが、この湿原を守っているのは森。大きい企業などが浜中町に誘致されてしまえば、湿原が汚染されてしまうことは明確です。なので、酪農を維持し、酪農地帯として浜中町の”森”を維持していけば、環境保全にも繋がる、と考えられたそうです。

また、Aさんは昔から音楽が大好きだったそうで、Aさん自身、楽器に触れる学生時代を過ごし、将来も音楽で生計を立てようと考えていたことがあるほどの腕前。なので、浜中町は静かで、人も適度に少なく、さらに湿気も少ないために、音楽をするには最適だと感じられ、こうした要因が全て重なって、浜中町での就農を志したとのことでした。

研修牧場は、浜中町の酪農の玄関。

浜中町の酪農は、牛たちを大切にしながら、高品質を保ち、自然と人間が共生する環境があります。

酪農環境に加え、自然に囲まれた子育て環境にも恵まれている浜中町。今後、新規で就農を目指される方、一度浜中町に足を運んでみてくださいね。


所在地:北海道厚岸郡浜中町茶内栄61番地 JA浜中町内

<新規就農相談>

電話番号:0153ー65ー2141

営業時間:平日9:00〜17:00

 

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