漁業と酪農、そして林業。気候に恵まれ、3つの産業によって成り立っている浜中町。
少子高齢化や人口減少という課題が背景にある中、浜中町のビジョンである
「生命(いのち)支える大地と海 自然と調和するまち・はまなか」
の実現を目指し、⑴地場産業の振興⑵災害対策⑶子育て支援の3つを柱に掲げ、町民一丸となって浜中町のまちづくりを推進しています。
現在、浜中町のまちづくりに取り組まれている松本町長は、北海道岩見沢市出身。
1971年に酪農学園大学農業経済学科を卒業後、知り合いの紹介をきっかけに赴いたことのあった浜中町に移住、役場に就職されました。
大学時代には、酪農を中心に、人々の生活を支える一次産業について学ばれてきました。
人間にとって、生きていく上で産業は重要です。しかし、それよりももっと根本的に重要な「食料」の存在を松本町長は重視しておられます。
2018年9月に起きた北海道での震災を通じて、首都圏においても牛乳が不足したりと、北海道の食糧生産によって日本全体が賄われていることを深く痛感させられました。
海、湿原、山、と豊かな自然に囲まれた浜中町は、一次産業が盛んであり、首都圏はもちろんのこと、日本全国に高品質な食材を送り出しています。
しかし、消費者と生産者が直接つながり、思いを共有しあう場所がほとんどない現代。
”仕事”として、自然を人の手によって操作し、生計を立てる為に一次産業に従事している人がいるのは言うまでもありません。
しかし、町長は
「観光」には、その消費者と生産者を繋げる重要な役割もある
とおっしゃいます。
消費者の「美味しい」という感覚、気持ちを生産者が直接感じることは
生産者が仕事を行う上で、「より良いモノを、地元から発信しよう」という気持ちの奮起に繋がる、とおっしゃいます。
「仕事をする上で、大切にして欲しいのは「夢」を語ること。
「夢」は必ずしも実現するとは限らないけれど、
「夢」をもって日々自分の行動を律し、邁進することが
自分の幸福にも、そして周囲の幸福にも繋がる。
だから、日本を支える生産者の一員としての自覚、自信をもって浜中町の盛り上げに参画して欲しい」
”観光”には多くの側面があります。
地域の歴史を知ること、地域の自然を利用した遊びを体験すること、地域の人と交流すること。
自分が赴いた土地を通じて、様々な視点から「文化」を五感で感じることが”観光”ではないでしょうか。
一次産業が盛んな町に赴くことは、消費者にとっては、自分が日頃口にしているものが、どのような土地で育てられ、どのような人の手によって届けられているのかを知る機会になり、生産者にとっては消費する人々の気持ち・身体を作るものである”食料”を採ることに対する責任感、充実感を感じることができる機会となります。
浜中町ではカヌーや、乗馬など、アクティビティで楽しむことができるのはもちろん。
しかし、そこで感じて欲しいのは、やはり浜中町の自然の豊かさ、そしてその豊かさによって私たち消費者の口にさまざまな町の人の思いが詰まった”モノ”が届けられていること。
”遊び”が楽しい、だけではない、浜中独自の魅力を体感しに、是非浜中町へ。