今回は、霧多布湿原ナショナルトラスト主導の冬の醍醐味、最高気温も氷点下になる12月以降、霧多布湿原の中を通る凍った琵琶瀬側の上で出来る「チカ釣り」体験をレポート。
湿原の中を通る琵琶瀬側、6月以降の春〜秋にかけてはこの川の中をカヌーやカヤックで遊ぶのが浜中町の遊びですが、12月中旬以降の冬にかけては、その川が凍るため、釣り体験を楽しむことができます。
【そもそも”チカ”ってどんな魚?】
本州の方にとっては”チカ”という魚は馴染みがないのではないでしょうか。
チカは、ワカサギと同属の魚です。なので、見た目はワカサギに似ています。
しかし、ワカサギとの違いは、ワカサギは淡水を好む性質を持つものの、チカは海水魚という違いがあります。また、チカは大きいと20cmくらいまで大きくなることがあり、ワカサギよりも少し大きいサイズの魚です。
チカが生息しているのは、主に、水温が低めな北国の近海。なので、北海道ではアクティビティや遊びとしてチカ釣りが盛んです。
チカは普段から近海に生息しているため、釣れる旬な時期は1年中に渡ります。
釣ったチカは刺身にしてもよし、グリルで焼いてもよし。けれど定番はやっぱり天ぷらと唐揚げ。
参考:「チカとは?北海道にも生息するその魚の生態と美味しい食べ方をご紹介!」(暮らしーの)https://kurashi-no.jp/I0015987
【〜を使ってロッド作り】
まずは湿原センターに集合して、ロッド(竿)作り。
湿原の裏の森から取ってきた木を使って作ります。
最初はのこぎりで15〜20センチほどの大きさに切り分け、穴を開けて棒を取り付けます。意外と硬いこの木。スタッフさんに手伝ってもらいながらなんとか完成しました。(笑)
【いざ霧多布湿原へ】
ロッドを作り終えたら、いよいよ霧多布湿原の中へ。冬の霧多布は、最高気温もマイナスなことがほとんど。頭のてっぺんから足の先まで冷え込みます。靴下を二重に履いて、長靴を履いても寒い寒い・・・。カイロ必須です。防寒具は、湿原センターにてある程度は借りることができます。風があるとより一層体感温度が下がるので、風を通さない生地の上着があるといいですね。
天然記念物に指定されている霧多布湿原、基本的にコア部分への立ち入りは禁止されていますが、一部区域は調査や観光のために立ち入りが許可されています。冬ならではのこの風景。誰もまだ立ち入っていない真っさらな雪の中を歩くのはとても新鮮。たまに鹿の足跡を見つけることもできます。
氷と雪に覆われた湿原の中を歩いていくとこんな風景も。
湿原の中を進むこと20分、ようやくチカ釣りスポットにたどり着きました。チカ釣りスポットに着いたら早速各自アイスドリルを使って穴を掘ります。
だいたいこんな感じ。結構分厚い氷でもあるので、一つの穴を開けるのに5分程度。氷に穴を空けれたら早速チカ釣り本番です。
チカ釣りに使用する餌は、
穴にエサを下ろしたら、あとはひたすら待つのみ。これが意外と辛い、けど楽しい。
極寒の寒さに耐えながら誰が一番最初に釣れるか競争です。エサさえつければ簡単に釣れるのでは、と思っていたものの、竿の動かし方にもコツがあるようで、地元の人に教えていただきました。
この時期は地元の人も釣りを楽しみにきている人が多く見られます。「今日は釣れましたか?」なんて話をしながら釣れたチカを分けてもらったり、撒き餌をしてもらったり。
そして、たくさんチカが釣れました。意外と大きい・・・・!(笑)
一度に2匹釣れる人もいれば、全く釣れない人も。「そっちの穴で釣らせて!」なんて言いながら、約1時間ほど釣りを楽しみました。
釣ったチカを持って湿原センターへと戻ります。
天気がいいときは雪の白さが反射して眩しいほど。冬ならではの霧多布の風景を楽しむこともでき、氷の上を滑ってみたり。
【釣った後はみんなで調理】
湿原センターの職員さんが、調理器具と油を用意して待っててくれています。
釣った新鮮なチカをすぐ調理。揚がったものは塩だけ軽く付けて鮮度の良さゆえの美味しさを楽しみました。極寒の中で冷え切った身体も、熱々の食事で温まりますね。
普通、魚を唐揚げにする場合は、中の内臓をとって衣をつけますが、釣ったそのままの姿で揚げても美味しいのがチカ。この時は、頭と内臓を少しだけとって揚げました。(笑)
北海道ならではのこの体験。
そして浜中町ならではのこの景色。釣りを楽しむのはもちろん、この時期ならではの動物たちも観察しながら楽しめるチカ釣り体験、冬の浜中町にきたら是非体験してみてくださいね。
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