“浜中町の玄関前“ペンション「PORCH」の横に佇む「やちぼうずカフェ」。
2018年10月から冬季限定でリニューアルオープンしました。
カフェを切り盛りするのは、浜中町の散布地区で漁師をされている神林陽子さん。
元々は趣味でお菓子づくりをされていたそうですが、そのクオリティの高さに毎日地元の人が集う憩いの場となっています。
浜中の食材を生かした様々な手作りお菓子を楽しみながら、湿原に沈む夕日や海を眺めることができます。
元々は、霧多布湿原の保全活動をしているNPO法人霧多布湿原ナショナルトラストの事務所として使われていたこの建物。現在、事務所は近くの廃校(旧:琵琶瀬小学校)を活用しており、この空間をカフェとして再オープン。昼間は地元の人が集まって交流を楽しんでいます。
昆布漁が盛んな春〜夏は、NPOナショナルトラストの職員さんがカフェを営業していましたが、漁が落ち着いた秋頃から神林さんのカフェが開かれました。
(右:ケーキ作りをする神林さん、左:NPO霧多布湿原ナショナルトラストの職員”マメシバ”こと柴田さん)
3人の子供をもつ神林さん。お母さん目線を生かして、子育てや家の仕事のお手伝いに忙しい浜中町のお母さん達同士、落ち着いて会話を楽しむことができるようにカフェの一角には子供も安全に遊ぶことができる場所が用意されています。
子供のスペースを囲むように、湿原を一望できる席、海を眺められる席、大人数で食事を囲むことができる席があります。Wi-Fiも完備。ちょっとした作業をしたい人にもぴったりです。
神林さんは、「せっかく浜中町にはいい食材がたくさんあるのだから」と、ケーキにタカナシ乳業の4.0牛乳や、生クリームを使用。浜中の酪農家さんが有志で集まって今年開発された「浜中のおいしい牛乳」も、ここやちぼうずカフェさんで100円で試飲することができます。
(写真は神林さんからのご提供)
実は、ここ浜中町で酪農を営んでいる方々の生乳は、道内唯一存在する浜中町のタカナシ工場に出荷されています。そして、読者の皆様一度は口にしたことがあるであろう、国内に流通する某高級アイスクリームはこの4.0牛乳を使用して作られているのです。同じ原料を使ったケーキを生産地で食べられるなんて、とても贅沢。浜中町まで来て食べないなんて勿体無い!(笑)
季節によっても入れ替わるスイーツのメニュー。中でもオススメは上品な生クリームの甘さで苺の味を引き立てる「丹鶴(たんちょう)のショートケーキ」です。
ショートケーキの上に乗ったチョコレートはタンチョウの羽をイメージして神林さんがオリジナルで作られているそう。いちごはタンチョウの頭の赤色をイメージ。
霧多布湿原で見ることができる丹鶴は日本の特別天然記念物にも登録されています。アイヌ語では「サロルンカムイ」と呼ばれ、縁起物のモチーフにされていたそう。
もう一つおすすめなのが、期間限定で販売されていた、この”やちぼうずケーキ”。
かぼちゃの綺麗な黄色を使ったやちぼうずの形をしたモンブランは、販売したらすぐ売り切れるほど。ここ浜中町でしか買えないスイーツ、ぜひご賞味あれ。
また、ケーキだけではなく、浜中町で酪農を営んでいる松岡さんご夫妻が経営されている農場「グレートフルファーム」さんのチーズもここで購入することができます。
※現在は受注販売となっております。
「Greatful farm公式HP」:https://www.grateful-farm.com
また、スイーツだけではなく、ドリンクにもこだわる神林さん。タカナシの牛乳を使ったホットドリンクもあります。そして、やちぼうずカフェで出されているコーヒーは、中標津のコーヒーショップでブレンドしてもらったオリジナルのコーヒーだとか。道東の”地域のつながり”を大切にされていることが伝わって来ます。
宿泊先からゆっくり浜中町の自然を見つめるのはもちろん、気分転換に湿原を一望できる「やちぼうずカフェ」。是非足を運んでみてくださいね。
<営業期間>10月20日〜4月20日
<営業時間>10:00〜15:00
<定休日>日曜日・月曜日
【住所】北海道厚岸郡浜中町仲の浜122
【TEL】0153ー62ー2008